M-1終わってからもう1カ月経って、だいぶ自分の中で風化したので予選見ながら思ったことをいろいろ。必ずしも楽しい話ではない。

※…などと書いていたのに、結局ずーーーーーっとあげられなかったw でもずっと心の奥底にひっかかってもやもやしていた、09年M-1予選で見聞きしたイヤな経験のお話です。今もうかなりお笑いというもの自体から足が遠のいてしまっていてかなりフラットな心持ちになったし、ツイッターで賞レース話を聞いて「あー…」と思ったので今更あげてみました。先に言っときますが、すごくもやもやするよ!w


「どうせNON STYLE終わったら帰んだろ」

私が初めて予選を見に行ったのは2回戦初日の11月3日。その日は全部で111組とか出場、約7時間の長丁場だったので途中でいったん退出してご飯食べてからもう一回席に戻ったのですが、戻る途中のエレベーターの中で聞いたのが上記のセリフでありました。
1階で「お疲れ〜」「頑張れよ〜」という会話を交わしてから乗ってきていたので、ああこの人たち芸人さんなんだなあと思いながら一緒に乗っていたらエレベーター内で何やら話し始めまして。その会話の一部始終がだいたいこんな感じ。

  • A「今日人めっちゃ多いらしいね」
  • B「そうなん?」
  • A「××がそう言ってた」
  • B「みんなNON STYLE見に来てんだろ」
  • A「ああそっか、今日出てるんだっけ」
  • B「ラストから2番目か3番目くらいのブロックに出る。だからどうせNON STYLE終わったら帰んだろ」
  • B「去年もキングコングの後そうだったし。終わった後どかっと人が減った」
  • A「あー」
  • B「あーでも今日は終わりのブロックにBageくらいのコンビがいたから、それで残るのもいるかも」

…うっかりこれを聞いてしまった後のうすら寒いような腸煮えくりかえるような複雑な気分ったらなかったぜ!w まあ文面だけ見たらこの人たちが言ってるのはただ単に事実とそれに基づく推論なんですが、この口調を再現してお届けできないのが残念。まあ吐き捨てるようなとはこういうことか、ってな口調でしたわな。


とりあえずこれを聞いたときに私はひどくびっくりしたんですけど、まず何にびっくりしたかというと「ノンスタとキンコンってほんとに同ジャンル扱いなんだ」ということ。本人たちも仲いいし、芸風も似てるようなので当然っちゃ当然なのかもしれませんが、私にとっては両者はまったくの別物だし、彼らが歩んできた道って全然違うものだと思っていたのですごくびっくりしました。
そして、そこに向けて「ここは某巨大掲示板かしら」と思うくらいの敵意や侮蔑のニュアンスが感じられるところにもすごく驚きました。な、何がそんなに嫌われるんだろう……というか、ヒールポジションなのか?いやでもノンスタは去年のチャンピオンだから仮想敵扱いなのは普通だと思うんだけど、キンコンはそういうわけでもないし(なんなら前年度の結果はちょっと気の毒なくらい)、そもそもこの発言は彼らをライバルと目した発言ではないと思われるし…。うーん。
「彼らを面白くない」と思っているからそうなるのか、「アイドル芸人」とバカにしてるからそうなるのか、「人気がある/めぐまれた状況に置かれてるのが妬ましい」からそうなるのか全部なのか、よく解らないですけど、ああこういうのがいわゆる「トガった芸人」ってヤツなのかしら、と驚き苛立ち悲しく思う一方でどこか感心する部分もありました。
もともとネット上でノンスタやキンコンがいっしょくたにされて「芸人ウケが悪い芸人」「マニアに嫌われる芸人」みたいに評されてるのはよく見かけていまして、でも私は基本的にネット上の情報とか世論みたいなものは耳半分以下で聞いてるもので、あまりそこにリアリティを感じていなかったのですが、これで一気にその話が立体化したというか…あー、あの話ほんとだったのか〜と妙にすっきりしたような気分にもなりましたw そーかー…。


まあ彼らの評価とか言われようってのはさておき、この会話聞いたとき、何に一番イラっと来たってノンスタ・キンコン・AGEAGEメンバーに対する敵意以上にその人たちのファンやお客さんをバカにする空気が強かったからなんですよね。そら該当者としては腹立たしいわw なんで特定の芸人好きだったり、ネームバリューに左右されるミーハーだってだけであんたらに見下されなくちゃいかんのかと。
それまでは2回戦が予想以上に長く辛い空気だったので、適当なとこで中座しちゃおうかな…という思いもあったのに「何が何でも最後まで見てやろうじゃねえか!」と一人で超ヒートアップした状態で後半戦を鑑賞するハメにw


ただその後ノンスタの後の客の引きっぷりを見たら、血が上ってたのはすっと引きました。ノンスタの後の客の引きがものすごかったのはまぎれもない事実で、おそらくノンスタ終わった直後とその後はさんだMCの間に出て行った人は100人近かったんじゃないかと思います。彼らの前には立ち見までパンパンに入っていたのに、その数組後には客席の7割程度、もしくはそれ以下くらいまですーっと人が引いてめちゃくちゃびっくり。そりゃあんな口調になってもしゃーねえわ、と思うくらいの人の引きで、「彼らのことを嫌いだからああいう言い方なわけじゃなく(それもないとは言わないが)、それが事実なんだな」と思わされてしまいました。
言葉の正しさが証明されてしまってちょっと悔しくもあったので「そんなぞろぞろ帰んなよ〜!」と八つ当たり気味に苛立たしく思った反面、日曜の18時とかいう時間が時間だったので「そりゃ帰ってご飯の準備しなくちゃいかんしね…」「近くに住んでる人ばっかでもないもんね…」とも思ったりw 一人で中座するより、人が帰るタイミングに合わせて出る方が出やすいとかもあるんだろうなー。だったらもう3回戦見たいに、実力ある人とかファイナリスト経験者をトリに配置すりゃいいのになあ…でもそういう人たちって大抵売れっ子だからそこの時間空いてないのかもなあ…などと別方向にももやもや考えてしまいました。
そしてさらにその後、問題の会話をしてた彼らのネタを見てより一層クールダウン。うーむ、ぶっちゃけ、ボロカス言うのもちょっと違うけどでも褒められもしないくらいの出来…。なんか本当に中途半端だったのでなんだか肩すかしくらったというか、がっくりしました。ああいう言い方するくらいだったらガッツリ笑いとれよ!それかいっそまったくクスリとも笑えないほどのドヘタクソであってくれよ!w その方がしっくりくるわ!と思いましたがまあそのどっちかだったらそもそもああいう発言にはならないのかなと思います。彼らもあがいてるんだろうな、きっと。

            • キリトリセン------

…というお話でした。どうだい?すごくモヤモヤしだろう〜↑?w
今読むとまあまあ被害妄想入ってるというか、大げさだなあと自分でも思う部分が多少あるんですけども(同ジャンルのくだりとか)まあその時の気持ちの記録ということで。相当ヤな気分だったんですよほんとにね。
なんつーか、賞レースってむずかしいよね!いろいろね!好きであればあるほど、真剣であればあるほど、やってる側もみてる側もいろんな気持ちが交錯するし過敏になるしねぶつかりあうしね!
まあしかしいろいろあると思いますが、とりあえず私はこの頃ほど熱烈ではないにせよ、でもやっぱりノンスタの二人が好きだし、二人の漫才はもっと好きなのでTHE MANZAIもがんばってほしいな〜と思ってます。ハイ。