7/2 M-1 グランプリリターンズ TOKYO

わー、気付けば1カ月経っちゃってたのですね。いつもながらの今更感想メモメモ。




はじめましてのメルパルクホールはなんつーか、微妙な立地。どこの駅からも微妙〜〜に遠くて、ホールとしては割と不便な方かも。そう考えると、吉本の劇場の立地はどこも驚異的なんだなあと思う。駅からすぐ、アクセス良好なことを第一に作ってあるんだろうな*1。演芸場を身近に感じてもらうにはいい手だと思うけれど、それだけにやっぱり純粋な劇場経営(チケット販売のみ)をみると赤字なんだろーなーなどという想像をうっすら。いくら漫才とかコントはセット・衣装のお金かかんないっつっても品川やらルミネやらは土地代だけでもべらぼうにお金かかるだろうしねー。
吉本好きじゃない!って毛嫌いする方も結構多いですけど、私はその赤字覚悟でも劇場を造り続けるその姿勢はとても好き。見たいなと思ったときに見に行けるかどうかというのは、自分のような生の舞台を好む人間にとってはモチベーションを保つ上ですごく重要になってくるし、何より文化を根付かせるという意味でいいよね。吉本以外でも好きな芸人さんとか見に行ってみたい芸人さんって山ほどいるけど、いつどのタイミングでライブやるのかよくわかんないから深く踏み込めないまま終わっちゃうことすごく多いもんなー。定期的に劇場でイベントやってくれて、その情報もほいほいくれる吉本のシステムはめんどくさがりな自分には非常にありがたいのです。


まあそんな吉本話はさておき。ほいほい情報くれるといえば、不可解だったのがこのリターンズ。入場してすぐに聞こえた「会員証お持ちのお客様は〜…」の呼び込みの声にん?デジャブ…?と思っていたら案の定、「M-1ファンクラブの会員証をお持ちの方にはプログラム*2お配りしていまーす」とのこと。おーいおいおい…いや確かにM-1ファンクラブって会費しっかりとる割に特典少ないけど!でも会員でもこんなとこまであんなカード持ってきてるヤツは少ないだろうし、そもそも演者が書かれたプログラムが入用なのはそんなもんをしっかり持ってるお笑いドスケベじゃなくて、初めて見に来たとかあんまり詳しくない人たちでしょうよ〜!もっと具体的に言えば、私はなくても誰が誰だか解るから一向に困らないけど母には必要なんだよ!w 予選のときにも思ってましたが、この「M-1ファンクラブ会員のみに本日のプログラム(スケジュール)を配る」ってシステムはどうかと改めて思った次第です。っつかそもそもこんなペラ紙の一枚くらい来場者全員に配ったれよ、しみったれてんなー…(-Д-;
そんな腑に落ちない状況で入場。早めに入場したとはいえ、その時点ではプログラム配ってた兄ちゃんの手には相当な数が余っておりました。だから言わんこっちゃない…M-1シーズンならさておき、こんな時期にわざわざファンクラブ会員証サイフに入れっぱのズボラな人なんてそんな多くないよたぶん…。いやその数少ないズボラな人としては何とも言い難いけどさ…。
中に入るといわゆるオーソドックスな「ホール」って感じでした。結構…かなり古いのかな?ここも事業仕分けの対象のひとつになるとかならんとかいう話を聞いた気がしますが、それはさておき設備の老朽化はあれど肝心のホールそのものの作りは上々という印象だったかな。2階席が結構高かったように見えたのでよみうりホールほど演芸向きではないにせよ、バレエとかの公演に向いてそうな感じ。



OPは初年度から去年までの映像をどわーーっと切り張りした映像が流れていく中で、今日出演する芸人さんだけ静止画と名前がドン、と数秒出てまた切り張りが流れて名前が出て…という作り。01年の映像が流れてハリガネロック!(静止)→02年の映像が流れてダイノジ!(静止)みたいなね。BGMは確かSuperfly "タマシイレボリューション"というなんとも時節に合った選曲。これが疾走感ある映像によくマッチしててなかなか上々なVTRに仕上がっていたように思います。やっぱなんかM-1ってそれぞれの人たちの必死だったり真剣だったり嬉しそうだったり…っていう表情にひきつけられちゃいますね。もちろんテレビ用ではないから編集荒い部分もあったんだけど、このイベントでしか使われないんだろうな〜と思うとちょっともったいない。


OP映像が終わると、舞台に出てきたMCは本家同様はりけ〜んず。うれし〜^^やっぱ司会がはりけ〜んずかどうかでM-1感がだいぶ違いますもん♪特に新井さんのぱりっとした演者を読み上げる声を聞くと、条件反射で去年散々通い詰めたM-1予選が走馬灯のように頭をよぎるです。(そしてちょっと背筋がのびるw)以下、「」前田さん、『』新井さん。
「もうM-1も始まる季節ですよ、さっきもなつかしいM-1の映像流れてましたけどね」「1代目中川家、2代目ますだおかだで何人か『あ、ますだおかだとってたんや』言うてましたけど」『そんなことないわ!w』「もう10年前9年前とかの記憶やで!?うろおぼえやろそら」『次から次へスターが生まれるからね』『みんな若かったですねねブラマヨの小杉なんて!』www 「禿げ方一緒やけど太り方が尋常やない!」『めちゃめちゃ痩せてたな』「何あったたんやいうくらい!(太った)」『M-1バブルですよこれが!』「M-1は芸人を太らすんです!」w 『痩せたん中川家の礼二くらいちゃう?』「あと石田やな」『石田は…!』「あれ以上痩せられたら困りますよ、もう見えなくなってまう」w
みたいなOPトークからスタート。はりけ〜んずさんは結構こういう場でノンスタのことよくいじってくれますなー。去年の予選でも石田さん井上さん合わせて3回くらい聞いた気がする…仲良いいのかしら。

南海キャンディーズ 「刑事ドラマをやりたい」

本家M-1同様、本人の登場前にもVTRとキャッチフレーズが。キャッチはたぶん最後に出た年のものが使われてたと思う。なので、南キャンは「漫才という名の赤い糸」。それに合わせたのであろうBGMは木村カエラ "Butterfly"。に、似合わなさすぎる…w そのVTRが終わると例の"Because We Can"の出囃子が鳴って登場、という流れ。この出囃子が鳴った瞬間会場がわっ、と沸くのがいいね。
ネタは去年2回戦でやっていたヤツかな?ドラマをやってみたいという山ちゃんに対して「連続痴漢魔役?」「じゃ私大蛇やるから」とフリーダムなしずちゃん、というネタ。今日も山里語録は実に冴えわたっていました。「世に言うロケットスタートってヤツだね」「見てごらん、みんなの頭の上に『リアル!』って書いてあるから」「そろそろ陰陽師にバトンタッチするところでした」いやー山里さん、ハズさんな〜*3
正直こんだけ色々揃ってる中でここまで変化球からスタートってのはどうかな?と最初は思ったものの、しっかり爆笑をさらっていたのでそこは流石。ただ練習量が確保できないせいなのか、それともフレーズが光る人にはよくある傾向なのか、フレーズがいい分時間の使い方とか間の感じがうまくなくてもったいないなあと思う部分もあったかな。彼らならこの先もっといいネタも絶対作れるだろうと思うだけに、この先もずっと漫才をやっていこうという意思があるのかな?という思いがよぎってしまう隙があるのも少々惜しまれるかも。そりゃ2人ともそれぞれに才能ある人たちだし、特に山ちゃんの言語力を駆使した笑いは一人でもやっていけるだけのものは十分あると思うけれど、それでも2人だけしかない魅力も持ってるコンビだと思うので、できればこの先も漫才続けて欲しいな〜。真剣に。M-1はまだまだ出られるはずですしね。それを抜きにしても、片手間じゃなく真剣に漫才に向き合ってネタ作っていってほしいな、これからも…と思いました。
ともあれ、とってもおもしろかったです。トップバッターとしては華やかだし、確実に笑いとってくれるしよいお仕事されてましたv

2丁拳銃 「絵描き歌・ちょうどええ」

VTRの曲はやっぱりブルーハーツ。"終わらない歌"だったかな?"44口径"ではなかったはず。別に映像に残すわけでもないんだし、VTRの音楽は出囃子でもいいのにな〜と思いましたが、きっとスタッフさんなりにイメージとかあるんでしょうね。私も勝手に選曲してVTR作っていいよ、って言われたらぜひやりたいもん!w なんかそういうの、いいよね。w
「もー、しずちゃんでかいから…」とマイクを下げながらスタート。そんな本日のにちょけんは、修士さんがもーデラカッコよかった*><*!さすが井本さんが敬愛する先輩(だったよね?)なだけあって、ツッコミ上手なだけでなくシュッとしてオサレでいらっしゃる…!黒スーツに黒メガネでクールにキメた姿が非常にカコヨスでした…うっとり。一歩間違うとホストのえらいさんみたいにも見えるけどw 一方の相方さんは本日も「どーもー、ビートルズでーす」なカッコ&髪型でいらっしゃりました。にちょけんて二人ともオサレよねー。
ネタは絵描き歌からのクイズちょうどええ。両方見覚えあるネタでしたけど、ちょっとずつ変化がついてて面白かったです。「そんなあなたは家の玄関の場所をちょっと変えてみたら?」w ちょうどええはバリエーション豊かですね。優良フォーマット。Stand By Meを歌うくだりが非常に好きでした。おもしろいなー。
にちょけんは安定感があって後味さわやかですな。決して二度と忘れられないようなパンチを繰り出すってタイプではないですが、じわじわ面白くて嫌いな人探すのが難しい感じ。

ダイノジ 「時事ネタ」

ダイノジのVTRの曲は知らない曲だった気が。そもそも彼らに関してはVTR自体が非常にうろ覚えで…金髪の大谷さんとツナギの大地さんがダーイ!ってやってる絵しか覚えてないw そのあと出てきた本人も小さい声で「まあ見たくもない映像が流れてましたけども…」と言っておられました。が、その言葉にすらピンと来てない会場の空気。(哀)02年だの01年だのとなると知らなかったり忘れられてたりすることの方が多いのね、きっと…。ダイノジは人気こそないものの(w、今でも漫才もトークもコントも現役バリバリで、そこらの売れっ子中堅若手にも全然負けないだけの力持ってるのになー。
…と思ってたんですけど、残念ながら今日のダイノジは不発w 時事ネタを組み込んだネタだったんですが、ぷつぷつとブツ切れで印象に残らずするする抜けていってしまったような印象で、会場受けもまあボチボチってな感じ。ドハマリしたときの爆発力を知ってると物足りなかったです。すっごい力ある人たちなのに、こういう感じにムラがあるから今一つ売れないのかしら…?などと思ってしまったり。(ものすごく余計なお世話)

U字工事 「なぞなぞ」

VTRのBGMはGREEN DAY"MINORITY"だったか?なんか妙な選曲。そもそもU字工事と洋楽っつーのがイメージあわない…民謡とか演歌のが絶対しっくりくる気がw
相変わらずの安定感ある栃木ネタ。「栃木県にある世界有数のサーキット場は?」「日光いろは坂だろがい!」「栃木のモナコだっぺあそこは!」www このフレーズがとってもツボでしたw モナコww あと福田さんがどっかで『栃木ネタ探すの俺らだって苦労してんのに!』みたいなツッコミしてたのが印象的でした。やっぱネタ切れ気味なのかw
すごく面白かったんだけど、でもこういうネタはやっぱりちょっと限定的になってしまうのかなー。私の中で去年のM-1で決勝に出て欲しいベスト3には堂々ランクインしていたU字工事ですけども、その一方で栃木ネタにこだわるとどうしても全国規模だと伝わらない部分が出てきて、もし決勝に行ってたらきっとそれを巨人師匠あたりに指摘されてしまったんじゃないかなーという想像がずっとつきまとっていたのですよね。しかしそれでも去年のFAネタは誰にでも伝わりやすくて面白いイイネタだったと思うんだが……まあ過ぎたことをぶつぶついっても仕方がないか。
とりあえず関東人が見る分には申し分なく面白い漫才といえるのではないでしょうか。安定感だけでなく、何とも言えない愛嬌と親しみやすさがあっていいですねー。なごむ。



ここでふたたびはりけ〜んずMC。「あのM-1の出囃子(Because We Can)聞くとやっぱりどきどきしますね」「あの出囃子ガリガリガリクソンが替え歌してましたよ、『ワキカイカイカイカイカイカイカイ!』言うて」『すべての漫才師を敵に回しましたねw』「あの替え歌はアカン」などという話してたかと。ガリクソン…^^;

POISON GIRL BAND 「趣味・モノマネ」

VTRのBGMは不明。そういえば出番直前じゃない方の(OPで流れた、それぞれを紹介する)VTRでは、決勝初出場は2004のはずなのになぜか2006年の枠で紹介されていて何でだろうと思ったような記憶があるようなないような…なぜ本人たちが一番忘れたいであろう年の枠なんだ!w
この日吉田さんはTシャツにジャケット、ジーンズみたいなカッコでしたかね。最後に拝見したのがM-1の2人揃ってカチッとスーツ姿だったので、てっきり吉田さんは漫才の時はスーツがデフォになったのかと思ってたんですけど違ったんですか。男性のスーツ姿は基本無条件に好きなのでちと残念でごわす。一方の阿部ちゃんは普通のスーツ姿でした。ただ…スーツに合う合わないの問題もさりながら、そもそも阿部ちゃんはあんまり…いや全然髭似合わないと思いまーす。剃ったら?
『すみませんね喪服のヤツ連れてきちゃって』「俺が一人でここ(マイクの前)立ったら喪主の挨拶になっちゃうからね」などと言いながらスタート。ネタは去年のモノマネネタでした。「こんばんはー!森!進一です!」相変わらず面白いんだけど、この日はハマってなかったかな。POISONって何回か生で拝見させてもらってますが、ほんっとにその日によって(というか客層によって?)ウケの波がすごいなーと。自分自身も、死ぬほど笑ったときもあればふふ、くらいの時もあるし。不思議。ただひとつ言えるのは、彼らの持ち時間は4分どころか5分でも短いよな〜ということ。10分、いやせめて6分…あればまた全然話が違ってくるんだろうけどなあ…。以前漫才プリンスで見たときには確実に恣意的な持ち時間オーバーをしてたんですけど、あの時の漫才がすっごく面白かった!と思っている身としてはこの日も持ち時間オーバーしちゃえばよかったのに〜なんて思ってしまいました。でもこの日は先輩の方が多かったし、吉本の劇場でやってるわけでもないし、そういうわけにもいかないんでしょうね*4。ましてや次はハリガネロックだしな…劇場系ではかなり上の方の先輩ですものね、やっぱ押すわけにはいかないか…次回は是非持ち時間10分以上ある舞台で拝見したく存じます。

ハリガネロック 「子供と遊ぶ・アンパンマン

名前にふさわしく、なんか激しいパンクロック系の曲とともにVTR。大上さんほとんど変わらないけどユウキさんわっけー!見るたび思うけど、丸くなりましたよね…いや体型的な意味ではなく。
漫才の営業といえばハリガネロックさん、というくらいの人たちだと言っていたのは大谷さんだったか?そのくらいマージン持ってるというか、吉本の舞台派として重鎮になりつつあるらしいハリガネロック。私の中では00年くらいに見てた頃の印象が強くて、ほんとにパワフルで面白い漫才をやってた人たちだと思っていたので、そういう風な売れ方(というか偉くなり方)をして欲しくはなかったんだけども…。でもテレビっぽいかと言われるとまたそこもうーん…なので彼らを見る時には何だか複雑な気持ちを覚えてしまいます。
こんなに優等生な…というか、上手なネタするコンビだったっけー?いや漫才はもともと上手だったんだけど、ほんとに上手だったし今も上手なんだけど何か…何かが昔と違う、んだよねえ…。やっぱりあのスカッとするユニゾンツッコミがあった頃のが好きってだけなのかもしれないし懐古趣味だと言われればそれまでなんだけど、でもなんかこんなきれいに落ち着いた漫才してる二人にはやっぱり違和感だなあ。 あと自分の感傷云々はさておきなんか…ネタに対してコンビ名浮いてないか?と思ってしまったぜよ。ぜよぜよ。ロックはしてないよーw

ハリセンボン 「はるかの部屋」

YUIのCHE.R.RYをBGMに「恋する漫才師」なVTR。去年のこのキャッチ、改めて見ても微妙だ……。ついでにこのキャッチフレーズと選曲がなうな感じというか、タイムリーだったのはどっちかというとこの後のアジアンなのでは?w 「馬場園・チャン事変」は記憶に新しいですぞ。
ネタはこれ一昨年のネタでしたっけ?なんかテレビで見たような記憶がありますが、そもそもネタ自体が今一つ…とずっと思っていたので乗り切れないまま終わってしまったかも。というか、この並びに入れられてしまうと漫才師としての腕が1組だけずば抜けて落ちる印象になってしまってちょっと気の毒。間の取り方、演技力、フレーズの精度、フォーマット全部ひっくるめてまだまだ改良の余地あり、言い換えると未熟…かなー…。特にはるかキレる→春菜号泣のくだりは会場の空気も少々しらっとしてしまっていたような感が。うーん、この形はもう限界なのか?*5それでも去年3回戦で見せた輝きはちょっと目をみはるものがあったように思うので、漫才師としてこの先どうなっていくかは彼女たち次第かな〜と思います。
ただ南キャン見てても思うんですけど、専業漫才師に近い人たちにタレント寄りの人たち*6が舞台で負けないだけの笑いをとるのはものすごく精度の高い、強いネタが必要不可欠なんじゃないかなと。技術とか、空気のつかみ方みたいな部分で毎日舞台踏んでる人たちに太刀打ちするのはちょっと難しいよね、経験値の問題で。別の戦い方をしないと、やっぱり厳しいと思う。これはたぶん、タレント先行型になっちゃった人には全員言える法則なんじゃないかなー。オリラジなんかは今まさにその戦い方を模索してるような気がする…まあでもハリセンにしてもオリラジにしても、そもそも芸歴まだまだなんだしそう焦ることもないかなと思いますけどもね。それこそ別にテレビで生きてくためには漫才する必要もその技術もさほど必要なわけでもなし。西野さんのセリフじゃないけど、「テレビ出るために漫才やってるわけじゃない」と思ってるならば頑張ってね〜という感じかしら。
…わけもなく突き放したような文面になってしまいましたが、決して嫌いなわけじゃないんですよー。タレントとしては、好きな部類。漫才師としては、まだまだこれからと思ってますよ、という話。


ここでも一旦MC。数組ずつ分けてMCはさむのは息抜きのためなんでしょうかね?どうせMCはさむならブロックごとの出演者で少しのトークコーナーにして欲しかったな〜とついついちょっと贅沢言いたくなっちゃうw でもたぶんこれがあるおかげでお笑いライブ初心者の母なんかは見やすかったんじゃないでしょうかね。伸びをさせてくれたりと、いつも通りするっとリラックスさせてくれるのでぐっと笑いやすくなりますな。さすが10年「M-1の妖精」やってるだけありますね、はりけ〜んず!w

アジアン 「頭から離れない歌」

VTRはまったく記憶にございません、が、とにかくこの日のアジアンは絶好調!冒頭からワンピースの首元をもぞもぞといじっている馬場園ちゃん*7に『どしたん?』と隅田さん。「いやみんな服きついっていうのは経験あるでしょう?私の場合はもう狭いんです、服がせまい」ww そっからもポンポンと非常にテンポよく、ぐっと引き込まれました。知ってるネタだけど、それでもついつい馬場園ちゃんの歌に聞き入ってしまったー。笑いどころも多いし、自然なアドリブも小気味よく、とってもよい漫才でした。ずっと聞いてられる感じ。
先日も言ったとおり、この日の私的殊勲賞です^^前のブロックが波低めだったというのもあって、アジアンからグッと雰囲気が盛り上がったような印象だったな〜。直近で見た敗者復活では若干迷走気味だったのであんまり期待してなかった、ごめん、とこっそり心の中で謝ってしまったですw やっぱアジアン、上手いんだなー。見直しました。私は基本的に上手なコンビが好きなので、やっぱこの年代の女性コンビならアジアン、もうちょい上まで入れればやすともが一番好きかな。東京来て大変かもだけど頑張ってー><!と応援したくなりましたv

ライセンス 「コラボ」

VTRのBGMはOasis "Rock'n Roll Star"!ちょ、それ一昨年のM-1でノンスタの煽りVのBGMだったや〜つ!w それがもうものすごく気になって思わず笑ってしまった。意外と選曲レパートリー狭いのか…?w
さておき、軌道それずにソツなくネタこなしてるイメージがあるライセンスにしては珍しく(というほど数見てるわけじゃないけど)、アドリブっぽいところが結構あって好感触。『残念です…相方がバカで残念です』w 『大相撲禁止や!』「大相撲禁止?」『禁止や』「野球賭博は!?」『禁止や!!』www そんな追っかけてるわけじゃないからどこまでがアドリブの範囲でどこまでがお決まりの範囲なのかというのは測りかねますけども、さすがトークに定評あるだけあって本筋からそれた時も間がいいよなー、と。上手なんだから、もっといっぱい脱線して自由にやればいいのに〜というのはアドリブスキーの勝手な言い分なのかしら。
まあ何にせよ、非常に安定感ある漫才をしとられました。演技力ならこの中でも確実にトップクラス、っていうのはライトなファンの欲目ではないと思うんだよなー。うまく言えないですが、芸人独特の誇張したキャラクターを演じるみたいな部分が少ないのかも?素に近く見える感じが「演技上手い」という感想につながるのかもしれません。こうやって並べてみると、何かどこかちょっと毛色が違ったような印象を受けましたね…どこがどうとはほんとに上手く言えないんですけども。
ちなみにはりけ〜んずが名前を読み上げたときのふわっと色めき立つ歓声を聞いて母が「人気なんだね〜」と呟いておりました。そういう雰囲気だったのも母がそんなこと呟いたのも彼らだけ。やっぱり現場熱とことんアツイわー!と改めて感心。すごいなライセンスの動員力。

ナイツ 「雑学クイズ」

BGMは何か…ナントカマーチみたいな感じの曲だった…野球の応援でブラスバンドが演奏してそうな感じというか、昭和初期の歌謡曲風というか。浅草イメージ+野球ネタイメージを組み合わせてそうなったのか?ナイツのパブリックイメージにとても合ってた印象でした。もしかしたら彼らのほんとの出囃子なのかなー。
ネタはゆるっとぬるっと寄席テンションと思しき野球ネタを。M-1予選のピリピリした漫才しか見たことがなかったので、楽しそうにやってたなーという印象。うん、緊張して強張った表情よりずっといい!しかしおかげでM-1リターンズというM-1の名を冠したイベントで「やっぱM-1より普通の舞台のが面白いんだよなー」と実感するというなんとも皮肉な事態にw
ナイツは今年がラストイヤーなのかな?今年はラスト組多いからなあ…相当頑張らんと例年以上に決勝への道は過酷そうだなーと見ながらしみじみと感じました。


「今から帰っても『紅の豚』は間に合いませんからね!」「心配しなくても2年にいっぺんくらいのペースで再放送ありますよ、ジブリ作品出るたび再放送すんねんから」とらしいアニメネタ(一般向けバージョン)をぶっこむ前田さんw それを聞いて「ああ、やたらとジブリばっかやる時があるのはそういうアレなのかー」と思うわたくし。(←アホ)でも紅の豚はちょっと見たかったなあなどと思いをめぐらせつつ次ブロックへ。

東京ダイナマイト 「雨ニモマケズ

BGMはNirvana"Smells Like Teen Spirit"。そういや東京ダイナマイトのほんとの出囃子って確か「ハロハロ音頭」なんだよね…なぜあえてそこ…不思議だ。刀持ってきたぞーい!な頃の映像が懐かしかったです。これが去年は黒スーツだもんなー、丸くなったのかそれだけ真剣てことか…と思っていたらこの日は久しぶりに見ました、白赤着流し!キャーキャー!やっぱこの衣装のがいいよ〜見ただけでテンションあがるしインパクトあるし!母も彼らのことを「着物の人たち」と記憶していた模様。ちなみにじろさんは赤い着流しの上に最近お気に入り?のごっつい銀色の鎖を巻いておられました。ハードボイル…ド?
ネタは初めて見たけどおもしろい!東ダイって結構何度も見てるけど毎回全然ネタがかぶらなくて驚く。元々ネタ数多いのか新ネタいっぱい作ってるのか解りませんけど、M-1予選を除いて一回も同じネタ見たことないって結構すごいですよね。このくらい芸歴重ねてる人としては希有な気がする。
その一方で、どのネタも基礎知識の有無で笑える度合いが大きく左右されるネタが多いな〜というのも感じたり。あるあるネタ的っつーのともちょっと違うんだけど、見る人の層でウケが絶対差が出るよなーって感じ。「子供からお年寄りまで」ってタイプは目指してないのかなーとか。彼らの目指す笑い、みたいな話をちょっと聞いてみたくなりました。myzoのインタビューもう一回見てみようかな。

モンスターエンジン 「性格100点の彼女」

おっとー、正直VTRもBGMも、なんならネタ内容もおぼろげだぜー!w この日のモンエンは少々インパクト薄かったというか、後半は周りがひたすらハイレベルだったのでちと埋もれてしまった感があったかな。
浅草演芸会のネタもそうでしたが、今年のネタのスタイルは漫才コントから変えてきてるんですね。不条理な話を延々続ける西森さんと、翻弄される大林さんって形になったのかな?これは西森さんの喋ってる話の中にお客さんを引き込めなかったら即アウト、って感じがしますなー。母のセリフじゃないけど、途中でついていけなくなっちゃうと「何喋ってるかわかんない」だけになっちゃう。私の中では、すごく技術を要する、爆笑かダダスベリの二択しかない非常にリスキーなネタって印象でしたw 今年いっぱいで完成するかどうかは不明か?でも試みとしては悪くないんではないかなー。若手は攻めあるのみだ!ファイト〜!
しかしショートコントで売れてKOCも出ててでも本命は漫才って、モンエンほんと器用よなー。ちなみに私はピン芸が一番好きですw 鉄工所ラップはシリーズ全部合わせてCD出してくれたら買うよ!

トータルテンボス 「ペットショップ」

トータルは登場のインパクトでVTRの印象は全て吹っ飛ばされました。ふ、藤田さんのアフロがものすげえ小せい…!!!(衝撃) どうも髪切ったら失敗したのか、アフロっていうかもうそれパンチじゃね?ザ・パンチじゃね?みたいなことになってる藤田さんの頭に一同釘づけ。さざ波のように広がる「ええ…」「頭…」「アフロ…」というどよめきw
しかしそんな空気も「すみませんコイツどこかにボリュームの方を忘れてきたみたいで」という大村さんの一言で一気に掴んでおられました。お見事!そっからのネタも非常にテンポよく、構成は美しく、ほぼ完璧という感じ。実はトータルテンボス生で見るのは初めてだったので、「おおすげえ!」と思わせられました。なのにこのネタは見たことあった気がしたので、何でだろう?と見ながらずっと不思議でした。帰ってきてから笑神降臨でやってたネタだったのかと気づきましたが、見てる間はそんなこと考える隙を与えてくれませんでした。笑いに間断がないんですね。
もうとにかくお上手!テクニシャン!といった印象で、アジアンから上がった温度がこのトータルからさらにもう一段階上がったというか、ギア入ったような感じ。とにかくこっからラストまでの盛り上がりがほんとすごかった。

サンドウィッチマン 「不動産屋」

BGMはAerosmith"Angel"。うーん、サンドの劇的な優勝の映像によく似合う選曲。ちょっとぐっときちゃうね。
トータルでわっと沸いた会場の熱を落とすことなく、更に上げる!さすがチャンピオン、なネタでしたがちょっと…いやかなり下ネタ多いぞー!w 前半の「おち○ちん」連呼してた記憶しかねーわ!ww こんなに面白いのに全然決勝上がれなかった理由は絶対にこれだよな、と確信できるやりたい放題っぷりでした。どんだけ下ネタ好きなんですかアナタタチw
もちろん脱線下ネタ以外の本ネタ部分もめちゃおもしろい。「この洗面所のとこのOBKってなんだよ」「あ、オバケです」www いやあ流石でした。この人たちこれでコント師だっつーんだもん、やってらんないよねえ。そら大吉さんも絶賛するわ。w


最後のMCでは、やっぱりサンドの下ネタをいじってましたw 「あんなにおち○ちんばっかり言うネタ初めて見たわ!」みたいな。そりゃいじらずにはいられないよなー…そのくらいサンドのシモ率ハンパなかったっす。男性に支持者が多いのも頷けるよなー。こんだけの組数揃ってる中でならいいけど、単独であんだけガンガン下ネタ言われたらさすがに私はしんどいw

ハライチ 「喫茶店

出てくると、VTRに出てきたのとまったく同じアラスカセーター?を着ている澤部さん。w 会場ではそれに対してクスクス笑いが。
ずば抜けて年齢・芸歴ともに若いはずなのに、この後半のすさまじい並びに入れられても見劣りしないってすげえなと普通に感心。これは2年連続決勝あるかも?去年は「そろそろこのパターン見飽きてきたかな〜」なんて思ってたんですが、今回はそれでも笑わされた。うん、やるなあ。「ノってる若手」って感じでした。
ただ途中アドリブで岩井さんが澤部さんにしつこく無茶ぶりしていたくだりがちょっと冗長すぎたかな、というのを感じました。最後澤部さんも「あのくだりなげーよ!」とキレ気味でしたが。アドリブはやりすぎると二人だけが楽しくて客席おいてけぼりになっちゃうよ〜と思いながら見てしまった。まあその辺のはおいおい加減覚えていくのか、それとも脱線しまくりアドリブしまくりでも客席笑わせちゃう中川家みたいなタイプになるのか、今後楽しみ(?)です。

笑い飯 「ガムの妖精」

冒頭のVTRで出場年を並べられるだけでもう貫禄!というか。実際2002年2003年2004年2005年2006年2007年2008年2009年…と文字で見るとちょっと圧巻ですね。自分たちでもそう思ったのか、哲夫さんが出てくるなり「もうちょっとV中に沸いてもうてもよかったかなと思うんですけども」とw いやまあ、ここに来る人なら大体もうアナタタチのすごさは解ってるんだからしゃーないってw
ネタはそれこそリターンズかなんかで見たことあるネタでしたが、それでもグッと引き込まれた!トータルが「この後どうなるんだっけ?」と思い出させる暇を与えないなら、笑い飯は「どうなるのかな?」とワクワクさせてくれる感じ。知ってるはずなのにそう感じさせてくれるってやっぱりすごい。また芸が細かいですねー、ガムの妖精がスタンバイしてる時のポーズとか表情とか、何回か見たらもっと「あ、こんなところも」と気付く部分があるんじゃないかなー。うん、やっぱ8年連続決勝進出はダテじゃないよな〜としみじみ感服させられました。すげえすげえ。笑い飯も実は生でははじめましてvだったんですけど、ぜひまた見たいなあ。
M-1の本戦で見ると、哲夫さんが興奮しすぎて何言ってるかわかんなくなっちゃうのが気になることも多かったんですが、寄席だとそんなことはまったくなく。むしろやっぱり導入の設定の説明能力というのか、そういうのはずば抜けて上手だよなーと再確認したり。とにかくよかったです、はい。母絶賛も納得。

NON STYLE 「BAR」

BGMはT-REX "20th Century boy"。うーん、なんだろ…ノンスタってロック似合わないねえw ゴリゴリしたギターの音色と映像の不調和に違和感を感じて思わず首をひねってしまったw VTRの映像は漫才シーンと優勝シーン、そして敗者復活のシーン。敗者復活の映像が流れた数秒間、会場の温度がすっと下がったような気がしたのはノンヲタ考えすぎ被害妄想乙!なのかしら?(笑えねえw)それとも自分が未だにしっくり来ていないせいでそう感じてしまうのか…まあ別にどっちにしろ実際のネタのウケには関係なかったですわいな。相変わらずのびのびとアドリブ満載でやっとられ、よくウケてたなーという感じ。
いつも思うことですが、彼らは客席を掴むのが上手いというか、距離を縮めるのが上手いというか…。たとえば最初の挨拶で「NON STYLEですー」と言った後、絶対に拍手を待って、それから「あーありがとうございます〜」と言う。そういうのも掴み方の一つなのかなあとか思いました。そのまま『(映像)なつかしいですね〜』「あの頃に比べると井上さん太りましたね」『太ってませんよ!』「太り始めの髪型気持ちわるということで…」w とか言いながらスタート。冒頭井上さんがかなりローテンションというか、声低めの小さめだったので調子悪い?と思ったけれど、トータルで見るとそんなことはなかったかな。どちらかというと元気いっぱいな声張った入りのが好みなんだけど、最近見るときいつもローな入りなんだよなあ。そういう気分なのか?
あと、彼らは会場とコミュニケーションとるのが上手だなーと。会場から何か反応があった時にそれを絶対拾う(いじる)よね。遅刻してきた人がいたら「遅れてるぞ☆」と言ってみたり、赤ちゃんが「うわーん」と泣いてたら「わーん」と返してみたり。今回はコントに入る直前あたりで前の方がざわめいてるな〜と思ったら、即座に『誰や今気持ち悪い言うたん!』とww 『なんでちょっと歩いただけで気持ち悪い言われなあかんねん!徒歩やぞ!』w 「しゃーない、お前の徒歩気持ち悪いねん」『言うなよ!気持ち悪いとか!歩いただけやぞ!』と宣言したはいいものの、ひそひそクスクスさざめく客席に、後ろ向いて笑っちゃう井上さんw その後もやいのやいの言いあい、いつものように『ボケー!!!』「うっさいチビー!!!」と実に楽しそうでありました。
ノンスタのこういう脱線は、計算してるのかどうかは解らない(脱線自体はもちろん意図的だろう)けども、よりライブ感を出すためにやってるのかな〜なんて思ったり。「今ここでしか起こらないこと」「ここでしかできないことですよ」という限定感を出すことによって、会場内の一体感を増幅させるとでもいうのかな。だから彼らの漫才は生で、劇場で見る方が断然いい!と感じられるのかな〜なんて思いました。いつもどおり、面白かったです。漫才師としての彼らは本当に信頼できるというか、安心して見られますね。
袖からマイクまでのストロークが長かったので、石田さんは最後ハケる間際に「井上がすみません」とでもいうような風情でぴょこん、とお辞儀をしていて、そこでまた少し笑いをとってました。そういうサービス精神みたいなのまで込みで、やっぱり私は彼らの漫才が好きだな。とにかく楽しいんだな、うん。

パンクブーブー 「ケンカの話」

09年チャンピオンとして堂々のトリ!ネタは非常にパンブーらしい、「…と思わせて、」の連続っていう構成のネタでした。比較的新しいネタなんでしょうかね?ちょいブラッシュアップされてない感というか、ひとつのボケで押し切っててひねり技が少ないみたいな印象を受けたかもしれません。もちろん十分面白いし、何より彼らは安定感が抜群だな〜と。ある意味直前のノンスタとは対照的で、ひとつのネタをブレなく完璧に演じきる、そこに引き込むのが彼らの持ち味なのかな〜なんて感じました。
…あれ、なんかすげえ短い感想になってしまった。ごめん、パンブー!w 別に嫌いなわけじゃないのよ!ただこのネタはあんまり好みではなかったかもっていうだけなの!パンブーのネタって結構バラエティに富んでるからその時々で合う合わないがはっきりしちゃうんだよなあ。ずっと好きな味〜という感じにはならんのだな、私の中では。そうなる人とならない人って何が違うんでしょうね…それはたぶん「ファン」ちうものがつくかどうかということに、すごくかかわってくる話なんだと思うんだけれど。うーん。




とにかくいろんな漫才があって、いろんな漫才師がいて、いろんな見せ方があって、いろんな笑いがあるんだな〜と思えた、豪華でバラエティに富んだライブでありました。楽しかったー><!
私的には本戦の予選よりも、ゆるさがある分みんな楽しそうで俄然好き!でしたね〜。本戦にはもう出られない人もいっぱい出てたし。もちろん予選は予選で別の楽しみがあるけどね〜。
うん、本当に楽しいライブでした。殊にトータルテンボス以降のスピード感というか、会場の熱がぐぐっと上がるあの感じはすばらしかったです。また来年もやってほしい〜!そしたら絶対行く!と心にかたく誓ったライブでありました。まんぞくまんぞく^^

*1:東京でいうと浅草はちょっと例外的だけど、まああの歴史ある街に溶け込むという意味ではあのあたりが限界かもね

*2:といってもA6以下のちっさいぺらぺらの紙一枚に出番順が書いてあるだけ

*3:すべらんなあ〜、のイントネーションで

*4:漫才プリンスの時には1番か2番目に先輩だったし

*5:あ、でも単に冗長だったのかもしれません。なんかやたらと体感時間が長かった。

*6:正確に言うと、早い段階からタレントとして売れたので場数的に舞台<テレビな人たち

*7:この日もとっても素敵なカッコでした!馬場園ちゃんオサレだよね〜、派手だけど全然どぎつくなくてかわいい!好みですv